20 天真楼試功方

 一巻、未刊写本、玄白の常用処方を記したもの。古いオランダ流の外科を伝える杉田家で父祖から伝わる有効な家伝の秘方と漢方外科の処方、それに苦心して玄白が集めた諸家の秘方を載せてある。一見雑然としているが彼の医学に対する熱意が溢れ、代用薬に苦心した形跡が明かである。一般に流布している伝写本の「杉田先生家蔵方」は門人らが抄写した本書の抄録で、家塾本として備えておいた常用処方集が本書であろう。玄白の実際の臨床手腕を知る好資料であり、有効な処方はどんなものでも採用して自家薬籠中のものとする実証主義がよく表わされている。玄白自身の手控えに方を得るに随って追録増補していったものらしい。従って著述年代はにわかに断定することは不可能であろう。

杉田玄白の著述
はじめに
(一)著述
1 瘍科大成
2 広瘡総論
3 解体約図
4 解体新書
5 狂医之言
6 的里亜加纂稿
7 大西瘍科書
8 乱心廿四条
9 後見草
10 和蘭医事問答
11 養生七不可
12 鶴亀の夢
13 形影夜話
14 玉味噌
15 野叟独語
16 鷧斎日録
17 鷧斎遺稿
18 和蘭事始
19 耄耋独語
20 天真楼試功方
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