養生七不可指南書 序文

理事長 小西淳二特例認定NPO法人杉田玄白・小浜プロジェクト

テーマ:序文

現在、我が国は世界でも例をみないほど急速に少子高齢社会を迎えています。この時代には、単に寿命を伸ばすのみならず、健康で自立した生活ができる「健康寿命」を伸ばすことが大切になってきました。

自分で行う身体のケア「養生」と云えば、江戸時代初期の植物学者、儒学者の貝原益軒かいばら えきけん(1630-1714)の「養生訓」(1712)が有名ですが、およそ90年後、1801年に杉田玄白が古稀を前にして近親者、友人などに送った養生訓が「養生七不可」です。これを書いてから14年もの余生を過ごした玄白の生活姿勢が簡潔、明解にまとめられており、現代にも通じる長寿の秘訣が示されています。

2017年に小浜市食のまちづくり課では、玄白先生の没後200年記念行事の一つとして、「養生七不可」を現代の世相に合わせた「現代版養生七不可」を全国公募し、1,000件を越える応募を得て、7件の受賞作を発表しています。(注1,2)
そこで今回、当NPO法人では、小浜市文化交流課のご協力を得て、現代の健康法や医療に則した養生に関わるエッセイを、杉田玄白賞受賞者をはじめ、各界の執筆者にお願いして、「指南書」としてまとめることになりました。

今後、当NPO法人のホームページに連載してまいりますので、皆様の健康の維持・増進に役立てていただければ幸いに存じます。

(注1)「現代版養生七不可」の全国公募:杉田玄白没後200年記念誌「近代医学を拓いた杉田玄白」p.43〜51, 2019.

(注2)「現代版養生七不可」の閲覧:御食国若狭おばま食文化館のホームページhttp://www1.city.obama.fukui.jp/obm/mermaid/youjoushichifuka/